【聖剣伝説 レジェンド オブ マナ】BGMはなぜ名曲揃い?|作曲背景と人気曲、リマスター版の違いを考察
ネタバレ注意
ネタバレを含みますので、未クリアの方はご注意ください。
『聖剣伝説 レジェンド オブ マナ』のBGMを聴き返して、「なぜこれほど名曲が多いのか」と感じている方は多いと思います。「あの曲はどこで流れていたか」を確かめたい方もいるかもしれません。
本作は1999年にPlayStationで発売されたアクションRPGです。2021年にHDリマスター版が登場し、2022年にはTVアニメも放送されました。リマスター版ではアレンジ版とオリジナル版のBGMを切り替えられるため、どちらで遊ぶか迷う方もいるはずです。
本記事では、作曲者・下村陽子氏のインタビューと公式のサウンドトラック情報をもとに、BGMが高く評価される理由を考察します。主要曲が流れる場面や、リマスター版との違いもあわせて整理しました。
結論として、本作のBGMが名曲揃いと言われる背景には、作曲者が念願のファンタジーRPGに全力で取り組み、フィールド曲から先に作り込んだことがあると考えられます。
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結論:BGMが名曲揃いと言われる3つの理由
『聖剣伝説 レジェンド オブ マナ』のBGMは、すべて下村陽子氏が作曲しています。名曲揃いと評価される理由は、主に次の3点です。
- 作曲者にとって念願の作品だった:ファンタジーRPGの音楽を作るためにスクウェアへ移った下村氏にとって、本作は初めての王道ファンタジーRPGでした。
- フィールド曲から先に作られた:バトル曲を軸にする従来の作り方を変え、町やフィールドの曲を先にまとめて書いています。
- 場面ごとの色がはっきりしている:民族音楽調の旅の曲とロック調のボス曲が対照的です。さらに生演奏やスウェーデン語の主題歌も加わっています。
HDリマスター版では、設定からアレンジ版とオリジナル版のBGMを切り替えられます。どちらが優れているかは好みによるため、聴き比べて選ぶのがおすすめです。
理由・根拠:BGMが高く評価される背景
「念願のファンタジーRPG」として全力で作られた
下村氏は2023年のインタビューで、カプコンからスクウェアに移った最大の理由は「ファンタジーRPGの音楽が作りたい」だったと語っています。
本作はその念願がかなったタイトルでした。ご本人も、当時は「めっちゃ気合いが入っていました」と振り返っておられます。また、自作の中で自分を最もよく表したサウンドトラックとして本作を挙げています。
制作当時の不安も明かしています。聖剣伝説2・3の菊田裕樹氏の曲がネット上で高く評価されていると知り、ファンを裏切らないか心配だったそうです。
それでも前作を真似ず、敬意を持ちながらも自分の作風を貫いたことが、本作の個性につながりました。
フィールド曲を先に作ったことが町の曲の人気につながった
2023年のインタビューで、下村氏は制作順にも触れています。それまではバトル曲を軸にほかの曲を作ることが多かったそうです。しかし本作では、最初にフィールド曲のスケッチをまとめて書き、あとからバトル曲を作ったと語っています。
本作には、アーティファクトを地図に置いて町やダンジョンを出現させる「ランドメイク」という仕組みがあります。主要な町にはそれぞれ専用の曲があり、曲がその土地の「顔」の役割を果たしています。フィールド曲を先に作り込んだ判断は、土地を一つずつ増やしていく本作の仕組みと相性が良かったと考えられます。
主なBGMと流れる場面は以下のとおりです。
| 曲名 | 主に流れる場面 |
|---|---|
| Legend of MANA ~Title Theme~ | オープニングデモ |
| 懐かしき歌 | タイトル画面 |
| World of Mana | ワールドマップ |
| 心のある場所 | マイホーム |
| ホームタウン ドミナ | ドミナの町 |
| 旅人たちの道 | リュオン街道など |
| 彩りの大地 | メキブの洞窟、ジャングルなど |
| 港町 ポルポタ | 港町ポルポタ |
| 風歌う、その旅路 | キルマ湖、白の森など |
| Pain the Universe | 通常のボス戦 |
| The Darkness Nova | 3大シナリオ関連のボス戦 |
| マナの聖域 | マナの聖域 |
| 蒼范の時 | マナの女神戦 |
3大シナリオにはそれぞれ専用の曲がある
本作には「エスカデ編」「ドラゴンキラー編」「宝石泥棒編」という3大シナリオがあります。各シナリオには、舞台・ボス戦・エピローグのための専用曲が用意されています。
| シナリオ | 主な専用曲 |
|---|---|
| エスカデ編 | 真実の行方、二つの思惑 ~ルシェイメア~、Irwin on Reflection(アーウィン戦)、真実の彼方(エピローグ) |
| ドラゴンキラー編 | 重なりゆく運命、賜わりし絆へ、焔城、真紅なる竜帝(ティアマット戦)、運命の先に待つもの(エピローグ) |
| 宝石泥棒編 | 宝石泥棒サンドラ参上!、滅びし煌めきの都市、愚かなる宝愛(ボス戦)、涙色した輝きの…(エピローグ) |
サウンドトラックのDisc2でも、エスカデ編、ドラゴンキラー編、宝石泥棒編の順に曲が並んでいます。どのシナリオも「始まり・決戦・余韻」の曲が揃っていることから、音楽がシナリオごとの章立てを担っていると考えられます。
好きな順にシナリオを進めても、曲を聴けばどの物語かが分かる作りと言えるでしょう。
旅の曲とボス曲のコントラスト
本作は、温かみのある民族音楽調の曲が中心です。一方で、ボス戦の曲は重厚なロック調で統一されています。
通常のボス戦で流れる代表曲は「Pain the Universe」です。3大シナリオの重要なボス戦では「The Darkness Nova」が流れます。
のどかな旅の曲から一転してギターが鳴り響くため、戦闘の緊張感が際立つ構成です。
生演奏と海外録音による質感
オープニングとエンディングで流れる「Song of MANA」は、聖剣伝説シリーズ初のボーカル曲です。
歌ったのは、当時Rednexのメンバーだったスウェーデンの歌手Annika Ljungberg氏でした。歌詞はスウェーデン語で、下村氏が書いた原詞をもとに翻訳されています。
ゲーム内の音源にも工夫があります。下村氏は当時のPlayStationの音源では思いどおりの表現にならなかったと話しています。
そこでMIDIデータをテキストに変換し、手打ちで修正していたそうです。
公式企画で繰り返し選ばれている曲
本作の曲は、発売後も公式のアレンジやコンサートで何度も取り上げられています。確認できた主な企画と楽曲は以下のとおりです。
| 公式企画 | 確認できたLoMの楽曲 |
|---|---|
| drammatica(下村陽子氏のベストアルバム) | Legend of MANA ~Title Theme~、ホームタウン ドミナ、彩りの大地、滅びし煌めきの都市 |
| 聖剣伝説 LEGEND OF MANA Arrangement Album -Promise-(2015年) | ホームタウン ドミナ、海へ、港町 ポルポタ、Legend of MANA、彩りの大地、旅人たちの道、風歌う、その旅路など |
| 聖剣伝説 25th Anniversary Orchestra Concert(2017年) | 彩りの大地、滅びし煌めきの都市など |
| 聖剣伝説 VISIONS of MANA「聖剣伝説シリーズBGMパック」 | Pain the Universe、彩りの大地、The Darkness Nova、滅びし煌めきの都市 |
4つの企画すべてで選ばれていたのは「彩りの大地」です。「滅びし煌めきの都市」も少なくとも3つの企画に入っています。公式の選曲を見る限り、この2曲は本作を代表する曲として扱われていると考えられます。作曲家の伊藤賢治氏も、「滅びし煌めきの都市」の原曲を「ドビュッシー的」と評していました。
2022年放送のTVアニメ『聖剣伝説 Legend of Mana -The Teardrop Crystal-』でも、原作のBGMが劇中でたびたび使われました。下村氏はアニメのために40曲を書き下ろしています。エンディングでは「Song of Mana」の日本語版を早見沙織氏が歌いました。
まとめ
本記事のまとめは以下のとおりです。
- レジェンドオブマナのBGMは、すべて下村陽子氏の作曲
- 下村氏にとって念願のファンタジーRPGで、「ド直球」で作られた作品
- フィールド曲を先に作ったことが、町やフィールドの曲の人気につながったと考えられる
- 3大シナリオには、舞台・ボス戦・エピローグの専用曲がある
- 「彩りの大地」「滅びし煌めきの都市」は公式企画で繰り返し選ばれている
- リマスター版では、アレンジ版とオリジナル版のBGMを切り替えられる
「聖剣伝説 レジェンドオブマナのBGMはなぜ評価が高いのか」への答えは、作曲者の強い思い入れ、フィールド曲を軸にした制作順、場面ごとに色の異なる曲作りの3点にまとめられます。
是非、リマスター版のオプションでオリジナル版とアレンジ版を聴き比べて、お気に入りの一曲を探してみてください。
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