珠魅
珠魅(じゅみ)は、宝石を核として持つ種族です。宝石泥棒編は、この珠魅をめぐる物語になります。 ここでは、成り立ちと生死、騎士と姫という役割、全員が属する「座」、核を癒やす涙石、他種族に核を狙われつづけた歴史、 そして言い伝えまで、作中で語られている56件を9項目に分けて整理しています。
並びは種族のかたち → 涙石 → 狩られた歴史 → 宝石泥棒 → 名前の挙がる珠魅 → 言い伝えの順です。 物語の終盤で明かされることも含めて書いているため、物語の先の内容を含みます。
宝石を核とする種族
はじめに、珠魅がどういう種族なのかと、一族の中の役割と階級についてです。
宝石を核とする種族の成り立ちと生死
- 珠魅は、宝石を核として持つ種族
- 子をなす力がないため、男女の区別はあっても大きな意味を持たない
- どのように生まれた種族なのかは分かっていない
- 誰の手にもふれずにいた宝石が、長い年月のうちにその美しさにふさわしい心と身体を得たものだ、とする説が伝わる
- 核さえ壊れなければ、珠魅は死なずに生きつづける
- 核が傷ついたとき、それを癒せるのは涙石だけである
- 核を奪おうとする者に狩られつづけた末に、一族は絶滅の危機まで追い込まれた
- そのため珠魅は、ほかの種族と関わりを持たない方向へ向かっていった
珠魅の役割分担と「座」という階級
- 珠魅は「騎士」と「姫」の2つの役割に分かれ、この2人が組になって行動する
- どちらの役割になるかは、性別ではなく本人の能力で決まる
- 戦う力に秀でた者が騎士になる
- 癒す力を持つ者が姫になる
- ただし現在の姫は、名ばかりの存在にとどまっている
- 珠魅は全員が「座」と呼ばれる階級のいずれかに属する
- 座は核の等級と本人の能力によって決まるが、はっきりした基準は存在しない
- 「玉石の座」は、一族の象徴とされる位
- 「輝石の座」は、一族をとりまとめる役を担う位
- 「半輝石の座」には、ふつうの珠魅が属する
- 「捨て石の座」には、立場の弱い珠魅が属する
涙石は、流した本人の命の一部
傷ついた核を癒やせるのは涙石だけです。その正体と、珠魅が友愛の種族と呼ばれた由来についてです。
涙石の正体と、珠魅が友愛の種族と呼ばれた由来
- 珠魅が流す涙は涙石と呼ばれ、その正体は流した本人の命の一部である
- 涙石には、核に傷を負った珠魅を癒やす働きがある
- 体を失って核だけになった珠魅でも、涙石があれば即座によみがえる
- 涙石を他者に渡す行為は、自分の命を減らして相手へ譲り渡すことにあたる
- 身を削って相手を助けるこの風習から、珠魅はかつて友愛の種族と呼ばれていた
- 涙石を生み出せる珠魅は、現在では蛍姫ひとりだけである
関わる人物 蛍姫
珠魅狩りと、煌めきの都市ができるまで
核を狙われた珠魅が、なぜ他種族を締め出して暮らすようになったのかの来歴です。
他種族に核を狙われた珠魅がたどった道のり
- 珠魅の核は美しい装飾品として、また大きな力を秘めた魔石として、他種族に狙われた
- 「珠魅狩り」の激化を受けて、珠魅は複数の集団に分かれ、それぞれが「煌めきの都市」と呼ばれる町を築いた
- 他種族を徹底して締め出すことで、珠魅は生き延びることに成功した
- 閉ざされた暮らしのなかで珠魅は涙を忘れ、涙石は幻の存在になった
- 120年前、不死皇帝の軍が各地の煌めきの都市に攻め込み、珠魅は再び危機に立たされた
- レディパールは奮戦したが、核に傷を負った
- 傷ついたレディパールを見て涙を流したのが蛍姫だった
- 「奇跡の少女」と呼ばれた蛍姫は、長く不在だった玉石姫に立てられた
- 玉石姫となった蛍姫は、一族のために涙石を作りつづけることになった
関わる土地 煌めきの都市
ヌヌザックが若かった時代の珠魅狩りと、妖精戦争での立場
- ヌヌザックが若かったころ、珠魅狩りが頻繁に行なわれていた
- ヌヌザックも珠魅の核を手に入れるため、たびたび宝石店へ足を運んでいた
- ヌヌザックは生粋の魔導士だった
- 妖精戦争では、ヌヌザックもほかの魔導士と同じく炎帝側について戦った
関わる人物 ヌヌザック
宝石泥棒とジュエルビースト
核を狙う宝石泥棒が、宝石から人の手で生み出しているのがジュエルビーストです。
珠魅になれなかったジュエルビーストと、その作られ方
- ジュエルビーストは、輝きの弱い宝石を核にしたせいで珠魅になりきれなかったものを指す
- 宝石泥棒が、盗み集めた安価でありふれた宝石を材料にして人の手で生み出している
- 生み出されたジュエルビーストは、宝石泥棒の手下として使われている
名前の挙がる珠魅について語られていること
アレクサンドルとサフォーについて、それぞれ語られていることです。
アレクサンドルの核の性質と、蛍姫の騎士になった経緯
- アレクサンドルの核になっている宝石は金緑石である
- 核となる金緑石は、当たる光によって見える色が変わる
- 性別も、核がどういう状態にあるかで入れ替わる
- 煌めきの都市へ来て間もない時期に、レディパールから信頼を寄せられるようになった
- 旅立つレディパールから、蛍姫の騎士の座を引き継いだ
- 引き継いだすぐあとに、蛍姫と一緒に姿をくらませた
関わる土地 煌めきの都市
核をザル魚君に託して息絶えたサファイアの珠魅
- サファイアを核とする珠魅である
- 戦闘能力を持たないため、男性でありながら姫の役割を担っている
- ザル魚君の友人だが、親交を結んだいきさつは分かっていない
- 宝石泥棒に奪われることを嫌い、自分の手で核をはずしてザル魚君に託したのち、息絶えた
関わる人物 サフォー、ザル魚君
珠魅をめぐる言い伝え
最後に、珠魅について伝わる言葉と、その意味として語られていることです。
珠魅をめぐって伝わる2つの言葉
- 「珠魅が泣くと嵐がくる」という言い伝えがある
- これは、傷ついた相手に自分の命を分け与える珠魅の姿に天も心を動かされて涙する、という意味とされる
- 「珠魅のために涙する者、すべて石と化す」という言い伝えがある
- これは珠魅と他種族が関わることを戒めた言葉である
- 実際に石になった者がいるかどうかは分かっていない